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温泉記の出だし

 投稿者:かわねぎ(現司令官)メール  投稿日:2004年 1月27日(火)00時34分27秒
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   宇宙基地Trans Space Nineのプロムナード。Aシフトが終わったこの時間、仕事上がりの職員達でごった返していた。このテーブルも御多分に漏れず……

「と、言うわけで、かわねこもどうだ?」
「タダなので悪い話ではないと思いますが」
「同じ位の女の子って少ないからね。ね、一緒に行こ」
「う~ん、土日だけで行ってこれる日程だから大丈夫だと思うんだがにゃぁ」

 テーブルを囲んだ3人娘とかわねこ。そんな4人が囲んでいるのは二枚のプリントアウト。連合標準のデータパッドではなく、地球の、インターネットからダウンロードした紙媒体のプリントアウトである。

「でも、これ読むと、5人の参加が義務づけられてるにゃ」
「そうなんです」
「かわねこ加えて4人……後1人なんだが……」
「ちょ、ちょっと、ボクの参加は決定事項かにゃ」
「「「決定」」」

 プリントアウトには「宿泊モニター当選のご案内」と銘打ってある。果穂がティーン向け雑誌の懸賞に応募して見事当選したらしい。小学生5人の御招待。感想文と現地での集合写真の提出が条件なのだが、その辺も難しい物では無いはずだ。問題は人数の調整。かわねこは強制参加として、もう一人選ばなくてはならない。

「少尉、楽しそうね」
「あ、副司令。もう上がりですか?」
「今日はBシフトまでよ。軽食頼もうと思って来たの」
「あ、そうだ。れも君、これなんだけど……」

 副司令のれも少佐がかわねこの姿をテーブルに見つけて声をかける。軽く礼をする頼香の脇で、かわねこはプリントアウトを れもに渡す。ざっと目を通すれもに、かわねこは自分の――司令官としてのスケジュールの調整をしておくようにという視線を送る。

「いいわよ、司令代理。土日ですし」
「すまんにゃぁ。あともう一人、同じ年頃の女の子の参加が必要なんだにゃ」
「あの、TS9で誰か空いている娘がいないでしょうか」
「そうねぇ……ダイナ少佐はテランに出張中、ピナちゃんは例によって神出鬼没。後は……」

 れもが帽子に軽く手を沿えてから、考える表情になる。こうして頼香達が集まっているが、本来、宇宙基地に常駐する少女士官や職員は滅多にいないものである。そうなると選択肢は非常に狭いどころか、皆無と言っても過言ではなくなってくる。


 
 
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