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現地にて走り書き

 投稿者:かわねぎ(司令官)メール  投稿日:2003年 7月28日(月)15時32分21秒
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  「ふぅ、食べた食べたにゃ。さ、船着き場に急ぐにゃ」
 かわねこは、観光地図を片手に小走りに船着き場に急いでいた。次の渡し船は14:05発。時計は既に13:45を回っていたのだった。
「島まで往復、子供一枚にゃ」
「400円です」
「硬券じゃないのかにゃ。残念にゃ」
 渡し船の乗船券を買って船に乗り込むかわねこ。島まで10分。潮の香りも心地よい船の旅だ。他にも観光客とおぼしき乗客もぽつぽつと乗っていた。
「ああ、着いたにゃ。せっかくここまで来たんだから、寄らなきゃにゃぁ」
 船を下りたかわねこに、既に島に来ていた頼香がイライラしながら怒鳴りつけてきた。
「かわねこ、遅い!」
「うにゃ? ら、頼香ちゃん……」
「何していた? 自分で集合場所を決めておいて、2時間も遅れた挙げ句、まさか自分だけうまい物食ってた訳じゃないだろうな」
 頼香は腰にぶら下げたオーラスティックを鞘から抜き、かわねこに向ける。かわねこは思わず冷や汗が出てしまう。なにせ、ほとんど当たっているのだから。
「いや、猫舌にはふく雑炊が熱く……って、何でもないにゃ!」
「ほほぅ。人にはマ○ドナルドのハッピーセットのおまけを集めさせておいて、自分はふく雑炊か。いい度胸しているな」
 頼香はそう言うと、オーラスティックの鞘を投げ捨て、オーラを展開して、構えを取る。それを見たかわねこは、とっさに言い返す。
「頼香ちゃん、敗れたりにゃ!」
「何だと?」
「なぜ鞘を捨てたにゃ。敗者にはオーラスティックを納める必要がないからにゃぁ」
 ますます頼香を怒らせるかわねこ。どうやら、さきほど見てきたある展示物に影響されているようだ。
「ほほぅ、言いたいことはそれだけか!」
「ふっ、かかってくるにゃ!」
 かわねこもフェイザーブレードを引き抜いて、頼香に向かって飛びかかる。渾身の力と勢いを付けて、頼香の頭をめがけて振り下ろす。頼香はギリギリでそれを避けつつ、かわねこの懐に飛び込み、オーレブレードを一閃する。
「にゃ……」
 頼香のポニーテールを結ぶリボンがはらりと落ちる。思わずかわねこは口元に小さな笑いを浮かべるが、頼香のブレードがかわねこの士官服を切り裂き、ついでに持っていた荷物もはじき飛ばす。
「ああっ、例の荷物が……まずいにゃ」
「何処見てる!」
 荷物の方に一瞬気を取られたかわねこは、次の頼香の一撃をまともに食らってしまった。崩れ落ちるかわねこ。どうやら、先程の展示で見た「遅参戦術」とやらは、ただ、頼香の怒りのオーラを増幅させただけのようだった。それ以前に、腕の差が有り余るのだが。
「ふにゃぁ……」
 勝負が付いたところで、いつの間にか集まっていた見物人達から拍手がわき起こる。此島はかつて二人の剣豪が決闘を果たした地。どうやら寸劇のイベントだと勘違いされたらしい。さすがに頼香もその反応には戸惑ってしまった。

 やがて、気が付くかわねこ。目を開けると、目の前に頼香が。その手にはかわねこの荷物に入っていた小箱が握られている。ついでに先程食べた食堂の領収証も。
「ほほぅ、ふぐ料理コースA。こんなの一人で食っていたんだ」
「……にゃぁ……あ、そろそろ帰りの船の時間だにゃ」
「誤魔化すか。この荷物が関門海峡の藻屑と消えても良いんだな」
「あ、あ、せっかくゲットしたリリモニのフィギュア。だめだにゃ!」
「なら、今日の夕食はわかってるな」
「……わかったにゃ。頼香ちゃんにふく料理コースおごるにゃ」
 分かればよろしいとばかりに、オーラスティックを納める頼香。予想外の出費にがっくりと肩を落とすかわねこだった。



 ちょっと、巌流島にて船の待ち時間に思いついた走り書きでつ。さて、船が来るまでまだ時間があるなぁ
 
 
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